世界の神話🎠🎯🪆☘️  
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イカロスの翼】【パンドラの箱
アポロンとダフネ】【白いカラス
ヘラクレス】【トロイの木馬
王様の耳はロバの耳
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古代ギリシャ神話
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【イカロスの翼】
ダイダロスはイカロスの父で、細工の名人であった。ダイダロスがミノス王のために迷宮を造った。
しかし、ダイダロスは、イカロスと共に、ミノス王に天高い塔に閉じ込められていました。
ダイダロスは塔を逃げ出すために、鳥の羽を集めて、大きい羽は糸で、小さい羽は蝋(ろう)でとめて、翼を造った。
ダイダロスは、息子のイカロスに言う。
「イカロスよ、あまり低く飛ぶと霧が翼の邪魔をするし、あまり高く飛ぶと、太陽の熱で溶けてしまうから。」
そして、その翼で塔から飛び立ちますが、イカロスは調子に乗って、父の忠告を忘れ、どこまでも高く飛び、太陽に近づきすぎて、蝋が溶けてしまって、海原に落ち死んでしまった。
人間が技術によって手にしたもので傲慢(ごうまん)になると、逆に身を滅ぼす
と、警告している言葉なのです
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【パンドラの箱】
最高神ゼウスが、パンドラという女性にたくさんの贈り物を持たせた。この贈り物の中に、決して開けてはいけないという箱が含まれていました。しかし好奇心旺盛なパンドラはこの禁断の箱を開けてしまいます。
すると、中からすべての災(わざわ)いが地上に飛び出してきました。あわてて蓋を閉めましたが、すでに世界中に広まってしまっていて、箱の中には「希望」だけが残されました。
そうして、人類は禍いに満ちた世界を希望だけを持って生きていくことになったのです。
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【アポロンとダフネ】
ある日、ゼウスの息子アポロンはエロス(キューピッド)が弓矢で遊んでいるのを見て、からかった。
エロス(キューピッド)は、怒って、金の矢(恋に落ちる矢)をアポロンに向かって放った。そして、鉛の矢(恋を拒む矢)を川の神の娘、ダフネに射た。
二本の矢が、二人の胸にささった瞬間から、アポロンはダフネを恋し、ダフネはアポロンを拒否した。
アポロンはダフネを追いかけた。ダフネはどこまでも逃げた。
ダフネは父親の川の神のところへ駆け込み、「お父様、私の姿を変えてください。」と月桂樹に姿を変えてもらった。
アポロンは、ダフネへの愛の記念に、ダフネの月桂樹の葉で冠を作り、生涯頭にかぶっていた。
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【白いカラス】
美しい娘コロニスのお腹の中には、アポロン神の子がやどっていました。
しかし、コロニスは不貞をしていました。それを知った白いカラスは、アポロンに告げ口しました。
アポロンは怒り、矢をコロニスに放ち、彼女の胸を射抜きました。彼女は矢を抜くと、真っ赤な血に胸を染めながら、アポロンに言いました。「赤ちゃんを産んでから、罰を受けることもできましたのに」
アポロンは、激しい後悔に襲われました。かっとなった自分を憎みました。また、差し出がましくも彼女の罪を知らせたあの白いカラスをも。
アポロン神の怒りをかった白いカラスは、黒く変身させられました。
《参考》ーーーー
日本の童話に、「ふくろうの染物屋」というものがあります。
真っ白なカラスが、染物屋のふくろうに色鮮やかに染めてもらいますが、わがままを言って、全部の色を染めてもらい、真っ黒になったという物語です。少し似ていますね。
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【ヘラクレス】
最高神ゼウスの子ヘラクレスが赤子の時、殺しにきた二匹の毒蛇をいとも簡単に握りつぶしてしまいました。
成人になったヘラクレスは、罪を犯しますが、12の功業を成し遂げます。
刃物も通さない強い体を持つネメアの獅子を退治した功業。
9つの頭を持つ蛇ヒュドラを退治した功業。
など他に、鹿の捕獲、人食い猪の捕獲、怪鳥退治など様々な英雄伝説があります。
以上のように、ヘラクレスは「強靭・力持ち・無敵」で、最大の英雄というイメージです。
また、ヘラクレスは、古代オリンピック創始者としても知られています。
《参考》ーー
カブトムシの王様である「ヘラクレスオオカブト」という名の語源の由来です。
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【トロイの木馬】
トロイの木馬作戦で有名なトロイア戦争は、増えすぎた人間の数を調整するために最高神ゼウスが起こしたとされています。
ギリシャ軍が巨大な木馬に兵を忍ばせてトロイア城内に運び込ませることに成功し、夜になって木馬から出たギリシャ兵によってトロイアは滅亡。 両軍ともに多くの兵士が死亡し、生き残ったギリシャ軍の兵士も悲劇的な結末を迎えるなど、ゼウスの策略通りの結果に終わる。
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【王様の耳はロバの耳】
イソップ童話で有名な『王様の耳はロバの耳』ですが、実は元になっているのはギリシャ神話に出てくるミダス王の物語です。
音楽、芸術、太陽、火、詩の神アポロンと田舎の神パンが楽器演奏の腕を争うため、審判をミダス王に頼みます。パンは心地よい音を奏でますが、アポロンはより優れた音色を奏でます。
しかし、ミダス王はパンに勝利を告げてしまうのです。それに激怒したアポロンは、「美しい音が分からない耳は人間の耳ではない!おまえにはロバの耳がお似合いだ!」とミダス王の耳をロバの耳に変えてしまったのです。
ミダス王は大きな帽子で耳を隠していましたが、彼の髪の毛を切った床屋はこのミダス王の耳を見て秘密を知ってしまうのです。
床屋は誰にも聞かれない様に井戸の中に「王様の耳はロバの耳!」と叫んでしまいます。
床屋は、ようやくすっきりしたのですが、この声は井戸の中の葦から風に乗って、国中の人がこの声を聞いてしまいました。
民衆たちは王の陰口を叩くようになり始めた為、ミダス王は我慢できず自らの耳を切ってしまいますが、すぐに長い耳が生えてくるのです。
民衆は王様の事を「ロバの耳のミダス」とからかう様になったので、これでもう隠す必要はないと帽子をとり、「この大きなロバの耳は皆の意見を聞くためにある」と耳を見せました。
ミダス王は、秘密をばらしてしまった床屋を処罰しようとしますがこれを許すのです。この寛大な対応で自身を改めたミダス王を見たアポロンは、彼の耳を元の人間の耳に戻しました。
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