《世界の童話》12選 🐇🐞🎪🏰
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北風と太陽】【うさぎとかめ
アリとキリギリス】【オオカミ少年
田舎のネズミと町のネズミ
赤ずきん狼と7匹の子やぎ
白雪姫ブレーメンの音楽隊
マッチうりの少女
みにくいあひるの子】【裸の王様
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《イソップ童話》
紀元前6世紀ごろ、古代ギリシアの奴隷だったアイソーポスという人が、人々に語ったとされる
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【 北風と太陽】🌀☀
北風と太陽が、どちらが強いか、言い争いをしていました。そこに旅人が現れ、太陽が「彼のマントをはがした方が勝ち」と言って勝負をすることになりました。
まずは、北風が旅人のマントを吹き飛ばそうと、大きく息を吸い込んで、風を吹きつけますが、旅人は寒い寒いとマントを押さえ、マントを脱がすことはできません。
今度は太陽の番。暖かい日差しを照らしつけると、旅人が暑くてたまらんとマントを脱いで日陰に逃げ出しました。
ーーーーーー(イソップ)
「人を動かすためには強引に接するよりも、優しく、思いやりを持って接しよう」という教訓
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【うさぎとかめ】🐇🐢
ある日、うさぎとかめが、山のふもとまで、かけっこの勝負をすることになりました。
うさぎは、自分が負けるわけはないと笑い、かけっこを始めると、どんどん先へ進んで行き、かめの姿が見えなくなり、一休みして居眠りを始めました
一方、かめは、その間も一歩一歩着実に歩み続けていました。
そして、うさぎが目を覚ました時には、かめはゴールしていました。
ーーーーーー(イソップ)
真面目に努力して取り組めば、いつか大きな成果を得られるという教訓
この物語は、日本の昔話だと思っている人も多いのではないでしょうか。 実は、イソップ物語です
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【アリとキリギリス】🐜🦗
ある夏の日、キリギリスはバイオリンを弾き、歌を歌って過ごしていました。一方で、アリは冬のために食料を一生懸命家に運んでいます。
やがて秋になっても、キリギリスは遊んで暮らしています。
冬がやってきました。キリギリスは食料を探しても何もなく、お腹がすいて困り果て、アリが食料を集めていたことを思い出し、分けてもらおうとアリの家を訪ねました。
アリは「どうぞ食べてください」と言ってくれたのです。
キリギリスは涙を流してお礼を言って、次の年の夏からは、真面目に働くようになったそうです。
ーーーーーー(イソップ)
「自業自得」が教訓
元は「アリとセミ」というタイトルでしたが、セミがヨーロッパの北部ではなじみのない昆虫だったため、キリギリスに改変したそうです。
また、原文は、最後はアリに食べ物をもらったではなく「飢えて死んだ」とか。「食べられた」という話もありますが、残酷なので変えられたそうです。
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【オオカミ少年】🐺👦
ある村に、羊飼いの少年がいて、羊の番ばかりで、あきあきしていて、ちょっといたずらをしたくなりました。そこで少年は「たいへんだ! オオカミだ」と村人に嘘をつきました。村人はびっくりして飛び出してきましたが、オオカミはいません。それを見て少年は大笑い。
その後も、少年は「オオカミだ」と嘘をついては、面白がっていました。
ところがある日、本当にオオカミがやってきて、羊の群を襲いました。
少年はあわてて「オオカミが来た!オオカミが来た!」と叫びましたが、村人は、知らんぷりです。
何度も嘘をつく少年を、誰も信じようとはしなかったのです。
かわいそうに、少年の羊は、オオカミに食べられてしまいました。
ーーーーーー(イソップ)
嘘をつくと誰も信じてくれなくなるという教訓。
原作は「 嘘をつく子供』という話です。また、原作では、オオカミに食べられたのは羊ですが、日本に伝わった時に、少年が食べられたと変わった話もあります。
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【田舎のネズミと町のネズミ】🐁
田舎に住んでいるネズミが、町に住むネズミを招待し、小麦の茎や根、どんぐりを出しました。すると町のネズミが「こんなものを食べて暮らしているなら、町においで。おいしいものが食べられるよ」と言いました。そこで、田舎のネズミは町へ行くことにしました。
町のネズミが住んでいる家に着くと、テーブルの上にパンやチーズ、肉といったご馳走が並んでいました。食べようとしたその時、人間が入ってきました。びっくりして大急ぎで穴を見つけると、一目散に逃げ込みました。
田舎のネズミは「危険が多くて楽しめません」と言って田舎へ帰りました。
ーーーーーー(イソップ)
「人間」のところが「猫」になっている話もあります。
「ご馳走よりも、安全な方が幸せ」という教訓ですが「幸せは人それぞれ」という人もいます。
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その他として
【犬と肉】🐕🍖
  水に写った自分に吠え肉落とす
【ねずみの恩がえし】🐭
  鼠が助けられたライオンを助ける
【金の斧と銀の斧】🪓
  木こりが斧落とし神に正直に言う
【キツネとブドウ】🦊🍇
  キツネが高い所のブドウはきっとすっぱいと立ち去っていく
【卑怯なコウモリ】🦇
  鳥、獣自分の都合の良い方に付き
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《グリム童話》
『グリム童話集』は、ドイツのグリム兄弟が収集した昔話で、1812年の初版以来世界中で愛されています。
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【赤ずきん】👧🐺
昔々あるところに、かわいい女の子が、赤いずきんをかぶっていたので、「赤ずきん」と呼ばれました。
ある日、赤ずきんはおかあさんから、おばあさんの家へケーキとワインを持って、寄り道しないように言われて出かけました。
赤ずきんが森の中を歩いていると、オオカミに出会いました。
オオカミは赤ずきんがおばあさんの家へ向かっているのを知ると、花を摘んで持っていくように言います。
赤ずきんが花を摘んでいる間に、オオカミはおばあさんの家へ向かい、おばあさんを丸飲みしました。
赤ずきんは摘んだ花を持っておばあさんの家に入ると、そこには、おばあさんの格好をしたオオカミがいてました。
……(ここからは有名なセリフ)
👧「おばあさんのお耳はどうしてそんなに大きいの?」
🐺「お前の声をよく聞くためよ」
👧「じゃあどうしてそんなにお目目が大きいの?」
🐺「お前の顔をよく見るためだよ」
👧「それにおばあさんの口、こんなに大きかった?」
🐺「それは、お前をひとくちで食べるためだよ!!」
と言い、赤ずきんに襲いかかり丸飲みにしてしまいました。
お腹いっぱいになったオオカミはいびきをかいて眠ってしまいました。
たまたま、前を通りかかった猟師が、おばあさんの家から聞こえてくる大きないびきを不思議に思い、中へ入ってみると、大きなお腹をしたオオカミが眠っていました。
猟師がハサミでオオカミのお腹を切り開くと、赤ずきんとおばあさんが生きたまま出てきました。
大きな石をとってきて、オオカミのお腹に詰めました。狼は目が覚めると逃げようとしましたが、石の重みでバランスを崩し、川へ落ち死んでしまいました。
猟師はオオカミの皮をはいで自宅へ持ち帰り、おばあさんは赤ずきんが持ってきたケーキとワインで元気になりました。赤ずきんは寄り道をしたことを反省しました。
ーーーーーー(グリム)
教訓は、親の言いつけは守る、知らない人のことを信用してはいけないということを子供に知らせる。
グリム童話では、(本文のように)満腹で寝ている狼のお腹を猟師が切り、二人を助け出しますが、少し前に集編されたペロー童話では「二人とも食べられて終わり。猟師は登場しません。」でした。
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【おおかみと7ひきの子やぎ】🐺🐐
お母さんヤギは、街に出かけることになり、子どもたちにお留守番をお願いするのでした。「絶対にドアを開けてはいけませんよ」と、子どもたちに言い聞かせ、出かけていきます。
そこに、7匹の子ヤギたちを食べようと狙っている狼が、お母さんヤギになりすましてやってきます。
🐺「お母さんよ。ドアを開けて」
🐐「お母さんの声じゃない!」
考えた狼は声を変えて
🐺「お母さんよ」
🐐「黒い足だ。オオカミだ」
そこで狼は小麦粉で足を白くして
🐺「お母さんよ。ドアを開けて」
🐐「お母さんだ!おかえりなさい」
ついに、子ヤギたちは、ドアを開けてしまいます。
狼は、末の子ヤギ以外を食べてしまいました。
帰宅したお母さんヤギは、柱時計の中に隠れていた末の子ヤギを見つけ、狼に皆んな食べられたと知らされます。あとを追ったお母さんヤギは、狼のいびきが聞こえてくるではありませんか。
お母さんヤギは、子ヤギたちを
助け出すために、狼のお腹をハサミで切りました。
お腹の中の子ヤギたちは全員無事だったのです。
お母さんヤギは、狼をこらしめるために、お腹に石を詰めて針と糸で縫い合わせます。
昼寝から起きた狼は、お腹の石の重さで井戸の底に落ちて死んでしまいました。
ーーーーーー(グリム)
教訓は、「親の言う事を守らないといけないことや疑うことの大切さ」を子供に教える。
オオカミ目線になってみると、「失敗しても何度もチャレンジする精神力」かな?
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【白雪ひめ】❄🫅
王様とお妃様の願いを受けて、かわいい白雪姫が誕生しました。しかし、お妃様は病気でお亡くなりになり、新しいお妃様が来られましたが、自分が美しさしか考えていません。魔法の鏡に「世界中であなたが一番美しい」と答えてもらっては喜んでいました
しかし、白雪姫が美しいお姫様に成長すると、魔法の鏡の答えは変わってしまいました。
🧙「鏡よ、鏡。世界中で一番美しいのは、一体誰だい?」
鏡は、「白雪姫様でございます」
怒ったお妃様は白雪姫を殺すように家来に言いました。しかし家来は命令に背き、白雪姫をこっそり森の奥に逃しました。白雪姫はそこで7人の小人と暮らすことになりました。
魔法の鏡によって、白雪姫がまだ生きていることを知ったお妃様。毒りんごを作ると、自ら、りんご売りのお婆さんに化けて白雪姫をだまし、毒りんごを食べさせることに成功しました。
仕事から帰ってきた小人たちは、白雪姫が死んでしまったと思って、嘆き悲しみました。するとそこへ、嵐にあった王子様が迷い込んできました。王子様は優しくキスをして、白雪姫を深い眠りから無事に目覚めさせてくれました。
ーーーーーー(グリム)
グリム童話では、小人の小屋に逃げ込んだ白雪姫が三度殺されたり、最後に悪いお妃様が真っ赤に焼かれた「鉄の靴」をはかされ死ぬまで踊らされます。が、ディズニーで映画化された時に残酷なので修正されたようです。
「自分勝手で欲を出し、人を傷つけたりすると悪いことが起こる。周りの皆と仲良く、優しく協力して生きていけば、いつか素敵な王子様のような男性と結婚し、幸せな人生を得ることができる」という教訓が物語から読み取れます。
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【ブレーメンの音楽隊】🥁
昔、働き者のロバがいましたが、老いて力がなくなり働くのが難しくなりました。
ロバは、家を出てブレーメンを目指し、音楽隊に入ろうと思ったのです。しばらく歩くと、疲れた猟犬がいて、ロバが聞きます。
🐴「どうしたんだい?」
イヌは答えます🐕「年をとって猟に行けないものだから、主人が私を殺そうとしたんで逃げてきたんだ」
それを聞いたロバは、🐴「それなら一緒にブレーメンへ行って音楽隊に入ろう」
イヌはうなずいて一緒に行くことにしました。
その後、ネズミが捕れなくなって厄介払いされたネコと、スープにされそうになっていたニワトリも仲間に入れました。
ロバは彼らに言いました。
🐴「それならわたしたちと一緒にブレーメンへ行こう。どこへ行ったって生きていけるさ。」
こうして4匹はブレーメンを目指して歩きました。
長い間歩いたものの、ブレーメンに着く前に暗くなって、みんなが森の中で眠りに着こうとしていた時、ニワトリが遠くに明かりを見つけます。🐴「それならそこまで行ってみよう」とロバが言い、明りに近づいてみると、1軒の家でした。
どうやら泥棒がごちそうを食べている最中のようです。
お腹が空いていた彼らは、泥棒を驚かしてご馳走にありつくことにしました。
🐔
😺
🐕
🐴
そこで、ロバの上にイヌが、イヌの上にネコが、ネコの上にニワトリが乗り、いっせいに鳴きながら窓ガラスに突っ込んだのです。
泥棒たちはびっくり仰天!
おばけがやってきたと勘違いして森の中へ逃げ出しました。
4匹は残ったご馳走を平らげ、それぞれ眠りにつきました。
真夜中になると、冷静になった泥棒は家の様子を見に帰ってきました。
ところが4匹の反撃にあい、恐ろしさのあまり怪物に襲われたと思って逃げてしまいました。
その後、4匹はそこに住み着き幸せに暮らしました。
ーーーーーー(グリム)
教訓は、弱いものでも力を合わせれば困難を乗り越えることができるというもの。また、あきらめずに自分の居場所を探せば幸せになれるというものです。
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その他として
【いばら姫】🌹🫅
長い眠りのお姫様が王子様の口づけで目を覚ます。ディズニーでは『眠れる森の美女』で映画化
【かえるの王様】🐸
姫が井戸に落とした毬をかえるに取ってもらうが約束を守らない…
【金のがちょう】🪿
小人に優しくした末っ子が金のがちょうを貰うが…
【ヘンゼルとグレーテル】🏡
兄妹が魔女のお菓子の家で食べられそうになるが…
【シンデレラ】👰🥿
舞踏会でガラスの靴を落としたシンデレラを王子様が探す…
【ハーメルンの笛吹】🪈🐁
笛でネズミを退治した男に町人が報酬を払わない。子供達を連れて行く
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《アンデルセン童話》
『アンデルセン』は、デンマークの童話作家。1805年生まれ。グリム童話とほぼ同時代。グリム兄弟の収集した昔話と違い、アンデルセンは創作物語です。
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【マッチうりの少女】❄👼🌨
しんしんと雪が降り続く、とても寒い大みそかの夜のこと。暗い夜道に一人の少女がみすぼらしく、帽子も被らず、靴すら履いていません。
少女はサイズの合わない木靴も雪のせいで、なくしてしまいました。裸足のままで、足は赤くなっており、お腹も空いていました。
少女はマッチを売っています。「マッチはいりませんか?」
が、マッチを買ってくれる人などいません。途方に暮れた少女は売り物であるマッチに火を灯し、寒さをしのごうとします。マッチの火はまるで暖かいストーブの前にいるかのような暖かさでした。そして、段々とストーブの前にいる感覚です。これが錯覚なのかどうかは分かりません。マッチの火が消えると、再び別のマッチで火を灯すと、今度は美味しそうな七面鳥が少女のもとにやってきました。
火が消えると七面鳥も消えてしまいます。少女は火が灯っている間だけ不思議な体験をします。
そして、少女は次々とマッチに火を灯し、楽しい体験に包まれます。
何本目かのマッチの火によって、大好きだったおばあさんが目の前に現れます。少女は言います「私を連れてって!おばあちゃんは、マッチが消えると行ってしまうんでしょ。」
火が消えるとおばあさんがいなくなると思った少女は、持っていたマッチ全てに火を灯します。これでおばあさんは消えずに、笑顔で少女を抱きしめてくれました。そして共に空へと上がっていきます。
少女はマッチの燃えかすを抱えて幸せそうに微笑みながら死んでいました。
しかし、この少女が見たものと、おばあさんと一緒に喜びながら神様のもとに召されたことを知る人はいませんでした。
ーーーーーー(アンデルセン)
可哀想な物語です。この当時、アンデルセンの境遇や風潮が影響したのではと。教訓は、「死以外の救済はない」といった貧困層の叫び
また、人は他人を助けたいとは思うけど、直接人助けをするお金持ちはいないという教訓です。
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【みにくいあひるの子】🐤🕊
昔々あるところに、お堀のしげみの中で、アヒルが巣の中で卵を温めていました。
やがて卵がひとつずつ割れ、黄色くて小さなヒナたちが生まれました。
最後に一番大きな卵が割れると、中からは体の大きくて、みにくいヒナが生まれてきました。
一緒に生まれた黄色くて可愛いヒナとは違う、みにくいアヒルの子はどこへ行ってもいじめられていました。いつも守ってくれていたアヒルの母親にさえ見放されてしまったみにくいアヒルの子は、みんなの前から姿を消しました。
あてもなく飛び出したみにくいアヒルの子は、ひと目につかない場所で生活していました。
秋になり、みにくいアヒルの子は美しい白鳥の群れを目にし、白鳥たちが真っ白の翼をはばたいて、暖かい国へ飛んでいくところを見ました。
みにくいアヒルの子は、自分も白鳥のように真っ白な翼で飛べたら幸せだろう…と思いながら、寒い冬を耐え忍びました。
厳しい寒さの冬が去り、暖かい春がやってきました。みにくいアヒルの子は、翼をはばたいてみました。すると、体が浮き上がり大空へ飛び出すことができたのです。
アヒルの子は夢中で羽ばたき、憧れだった白鳥の群れの近くに舞い降りてみました。
アヒルの子は恐る恐る白鳥の群れに近づくと、白鳥たちはやさしくアヒルの子を迎え入れてくれました。
驚いたアヒルの子は、ふと水に映った自分の姿を見ると、アヒルの子ではなく、真っ白に輝く白鳥の姿でした。羽が抜けかわり、美しい白鳥に姿をかえていたのでした。
自分をみにくいアヒルの子だと思い込んでいた白鳥の子は、美しい翼を広げ青空へと舞い上がりました。
ーーーーーー(アンデルセン)
教訓としては
①人を外見で判断してはいけない
②他人と違っているからといって悲観することはなく、いずれ大成する可能性を秘めている 
③頑張っていれば報われる
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【はだかの王さま】🌝🫅
ある国の王様は新しい服が大好きだった。ある日、詐欺師の二人の仕立て屋が町にやって来て、自分にふさわしくない仕事をする者やバカな者には見えない、不思議な布地で服を作っていた。この噂を耳にした王様は「この布で作った服を使えば家来の中から役立たずの者を見つけられる」とお金をたくさん用意し、この二人組に服を作らせた。
二人組は部屋の一室で仕事に取り掛かる。王様は家来たちにその様子を見に行かせるが、家来たちには布地が見えなかった。だが、王様に本当のことは言えず、仕立て屋たちが説明する布地の色と柄をそのまま報告する。
新しい服が完成するが、王様には布地が見えなかった。家来たちが見えた布が自分には見えないとは言えず絶賛し、大金を支払った。
後に、パレードで新しい服を披露する。集まった国民も自分がバカ者と思われるのが嫌で衣装を褒めるが、一人の子供が「王様は裸だよ!」と叫び、その言葉がどんどん広まり、やがて一人残らず「王様は裸だ!」と叫ぶようになった。
王様は「いまさらパレードをやめるわけにはいかない」と言い、家来たちは、ありもしない裾(すそ)を持ち続けて歩き続けたとさ。
ーーーーーー(アンデルセン)
教訓は「正直が一番」ということだけなのですが、詐欺師側から見れば
大金をせしめた詐欺の手口の見事なこと。世の中そんなことで溢れています。
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その他のアンデルセン童話
【おやゆび姫】🌺👰
花の中から生まれた小さな女の子がさらわれるが王子様に助けられる
【にんぎょ姫】🧜‍♀
海で気を失った王子様を助けた人魚姫が王子に恋をするが…
【スズの兵隊さん】💂
男の子の誕生日祝いに、錫(スズ)のさじから作られた二十五人のスズの兵隊の最後一本足の兵隊は…
【雪の女王】❄👰
雪の女王に氷の城に連れ去られた二人が女王を心優しくさせる
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ディズニーの映画「アナと雪の女王」は「雪の女王」が原作。
その他にも、ディズニーはグリム童話やアンデルセン童話をモデルに作られた話が多い。
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